昨夜の雪がうっすらと仕事車の屋根に残っている。
積もるというほどでもなかったな。
先日NHKBSで見たドラマが凄く良くてね。
『蔵』
という、宮尾登美子原作のドラマ。
明治時代後半から、終戦後までという、激動の時代を生きた盲目の女性烈が主人公。
幼少期から大人まで、烈を演じる女優が皆素晴らしくてね。
特に名前はわからぬが、思春期、腹違いの弟に浴衣を縫ってあげる健気さがもう意地らしくて(涙)
この背景を言うと何となくストーリーがわかってしまうから、まだ見てない人は飛ばして読んでね。
烈の母親は烈の目が良くなるようにと、苛烈なる祈願の旅に出て命を亡くす。
後妻は置屋の芸者で、これまた邪悪な匂いをプンプンとさせていてね。
目が見えない(幼少期は少しだけ見えていた)烈にとって代わり、自分の息子をこの家の主にしようとする。
まあ、この辺りは、お家騒動の蔵元版みたいなもの。
だけど、またその後妻も暴君のような鹿賀丈史演じる一家の主には背けないという。
女の厳しい時代を見事に描いていて、男の俺はけっこう考えさせられたね。
ドラマというと、韓流の方がドロドロしていて人間的な匂いにむせ返りそうになるけど、日本のドラマ、少し前までのドラマには、凄まじいパワーがあったんだな!と思ったね。
悲劇だけじゃ悲しい。
順風満帆だと面白くない。
波瀾万丈、成り上がる頑張り屋の姿が感動するわけでね。
松たか子が演じた烈はホントに素晴らしかった。
松たか子って特に興味はなかったんだけど、惚れちまうぜ!💜
この烈の役、沢尻エリカがやったらどうだったんだろう?
と想像するのも、また面白い。
「女は不浄だ!蔵元になるなど許さん」
「女のどこが不浄なの?蔵に女が入れるように、酒の神様にお願いしてくる」
もうね、自分と自分の娘を見ているような感じで、たまらないわけよ、健気さが!
理不尽なほど力を持つ鹿賀丈史がまたね、少し可愛いとこあるの。
ちゃんと娘を連れて汽車に揺られ、酒の神を祀る神社に行くんだよね。
封建的な社会を生き抜く、盲目の女性のド根性物語、そして大地主であり蔵元という立場で家や組織を束ね、実は弱き者を助ける仁もあるがため、あえて鬼と化す父親に拍手喝采なのであった。
このドラマ、見たら感じると思うが、物語の際立つ場面であえて多くを語らない。
説明すべきはわかりやすく、しかし、想像する余白を充分に空けてある。
見た者に想像させる、女ならば井戸端会議でしゃべりたくなるような物語の余白がたくさんある。
原作を読んでないからわからぬが、ドラマの作り方が素晴らしいのだ。
そして宮尾登美子
素晴らしい作家である。
吹けよ、俠の風!
呼べよ、俠の嵐!
心に日本刀‼️
甦れ武士道‼️
〓Japanese Hardcore & Soul〓
GUILLOTINE TERROR
吼流魅KURUMI