飲むか飲まないか、ではなく男は我慢出来るか出来ないかを自問自答していた。
昨日新宿区某所の遣り方現場。
一服なし、昼メシなしで一気に終わらせ、空腹な男は、この空腹を満たすに相応しい料理、それを食べさせてくれる店を探し歩く。
目はギラギラしている。
ガラも良くはない。
まるで作業服を着た野良犬のようである。
パスタ、
ステーキ、
寿司、
魅力的だが、今ではない。
この作業終了後の、一気に駆け抜けた今、食べたいモノではないのだ。
パスタを、女性客に囲まれながらお行儀良く食べたくはない。
ステーキを、ガシガシと切り、口に入れ、またガシガシと切るというパワーは少し足りない。
寿司を、格式張ったカウンターや、明るい和の内装で、穏やかに食うには物足りぬ。
居酒屋がランチを出しているような店を発見。
人はまばらである。
そりゃそうだ。すでに昼メシの時間はとうに過ぎている。
店内はいかにも海鮮居酒屋といった感じで、雑然と、しかし活気づいており、落ち着くにちょうどいい。
パウチされたメニューの表はランチメニュー、
裏は酒のメニュー。
この昼下がり、仕事終わりという気分を味わうには、刺身定食だな。
と、俺の身体も心も一致して、刺身定食をオーダー。
ありがたい事に、ご飯はおかわり自由である。
前の兄ちゃんたちはホッピーを飲んでいる。
そうか、酒を出している店か!
俺はこの半年、ほとんど酒場で酒を飲んでいない。
酒場とは限らず、こうして仕事終わりに遅い昼メシを食べる時は、だいたいビールを飲んでいたものだが、
この、緊急事態宣言下では行く店行く店すべてが酒を出していなかった。
それは当然だろう。
仕方なくノンアルコールビールをちびりちびりとやる事に慣れてしまってもいた。
だが、今は飲めるのだ!
緊急事態宣言が10月1日には明けるが、今、待ちに待った酒を、酒場で飲めるのだ。
だが、俺は酒は頼まず、刺身定食のみを堪能した。
ここまで我慢して、あるいは我慢させられてきた。
それは、客の俺たちだけじゃない。
店は多大な損害を出し、あちこちで廃業している。
国の要請どおりにして助成金をもらっても足りぬ店にとっては、死活問題である。
だが、彼らはやり抜き通したのだ。
この闇しかないトンネルを、じっと我慢しながら歩んできたのだ。
コロナ禍、生真面目な我慢をしてきた店を、俺がここで一杯やってしまう事で、俺は自分の心の中の、とても大切な部分を失ってしまう気がして、飲むのをやめた。
俺も我慢してきた、
あなたも我慢してきた。
もう今ゴールが見える場所で、反則をするのは何だか気が引けたのだ。
緊急事態宣言下でも酒を出している店に、助けてもらった民は多いだろう。
それは理解する。
だが、やはり国の要請に従って、身をやつしていく者を、俺は応援したくなるんだよ。
だから、この一杯は我慢して、緊急事態宣言下、閉業していたお気に入りの店で、たらふく酒を飲みたいのだ。
何だか、世間がソワソワしている。
緊急事態宣言が明ける。
その共感を、俺も存分に共有したいのだ。
ようやく少し光が見えてきた日本社会。
ぶち上げていこうぜ、慎重に、したたかに。
しっかりとした対策をとって、世間から後ろ指さされずに、好きな事をやり遂げるために。
不自由の中で感じる自由は素晴らしいものだ。
この気分を日本中が共有出来た時、日本が少しでも道義国家として前へ進めればいいな。
吹けよ、俠の風!
呼べよ、俠の嵐!
心に日本刀‼️
甦れ武士道‼️
〓Japanese Hardcore & Soul〓
GUILLOTINE TERROR
吼流魅KURUMI
だが、こんな時にボンクラ北朝鮮はミサイルを発射するわ、
強力な台風が接近するわ、で、なかなか一筋縄ではいかないのも人の世か。