黒く濡れた路面に太陽光が滑る朝。
雪が降らずに済んだ。
八王子市某所。
山留墨出し。
北側の斜面にある現場に陽が差すのは、しばらく経ってからだろう。
仕事車クリッパーには、朔日の雨の中、メスティンで炊飯をした形跡は、一見何も残っていない。
しかし、後部座席の箱を開ければ、それらはしっかり収納されているのだ(笑)
昨日使ったものは、外にある流しの桶に水を溜めて浸してある。
これを帰宅したら洗い、干す。
キッチンの洗い物は一切しないが、アウトドア用品の洗い物は喜んでするのである(苦笑)
女性陣からは総攻撃されかねない、俺の習性なのだ。
同じように、身の回りの道具、仕事の道具など手入れをするのが好きだ。
バックのフォールディングハンターに油を差す時、
キーホルダーにミニマグライトを付け、なおかつ付属の紐で二重の装着をした時、
仕事の安全靴(ブーツ)の紐を、好日山荘で買った登山靴用の伸び縮みする強靱な紐に換え、なおかつ暑い中敷きを入れ、履き心地を向上させた時、等々。
男の頭の中では、ハードボイルド小説のような、例えば弾丸を万力に固定し、銃弾に手を加え、その弾丸をマガジンに装填する作業と重なるのだ。
ひと言で言えば、
【男のロマン】
なのである。
今あるものを、ビルドアップさせる事。
それがいかに面白いかは、高額なモノで言えば、家、車、バイクなどから、ナイフ、オイルライター、ブーツ、財布、など身の回りのモノや仕事の道具まで。
ちなみにナイフは携行してないよ、念のため(笑)
まあ、現場で使う道具は、ハンマーやら、剣スコやら、鋸やら、カッターやら、つるはしやら、使いようによっては、ナイフより危ないモノを常に積んでいるわけだけどね(苦笑)
そしてロマンをくすぐるのが、その道具の汎用性とコンパクトさ。
いかにコンパクトにして持ち運べて、
いかに多用途であるか、がまた面白いのだ。
目的外使用でも、かなり使える道具は、男のロマンをくすぐるのだ。
高校生の頃、俺も友達も憧れたモノがある。
ジッポのオイルライター。
火をつけるだけでなく、寒い時は蓋をあけて火を点け置くだけで身体を温める事が出来る。
そんな記事を夢中になって雑誌で読み、たまらなく欲しくなった。
そしてバイト代で買ったジッポは大切な宝物だったわけだ。
実際、俺たちは学ランを着たまま、公園で、物影でタバコを吸う時、寒い冬などは、ジッポの火に手をかざし、かじかんだ手を温めながら、至福の一服をしたものだ。
タバコを吸わなくなった今でも、俺はジッポが大好きである。
シンプルで頑丈でコンパクト。
主たる目的以外にも、身体を守ってくれるものには、ロマンを感じるものである。
さて、昨日のメスティン炊飯のつづき。
本来ならば、ダイソーの25gの固形燃料一つが燃え尽きるまでで、ご飯が炊けるらしいが、昨日はメスティンの底と固形燃料の炎が遠過ぎたのか、一つではまだ水蒸気が立たなかったため、もう一つ使い、二つの固形燃料が燃え尽きるまで。
そしてメスティンをひっくり返し、蒸らす事しばし。
蓋を開けると、かなりご飯がふっくら炊けていてビックリ!
少し硬めだったが、めちゃくちゃ美味かった。
おかずはブリしゃぶ!
ブリしゃぶを野外でやるなんて、最高だぜ!
もう一つのメスティンでお湯を沸かし(固形燃料三つ目)、めんつゆを入れ、ここにブリの刺身を潜らせる。
先日買ったBelmontのシェラカップにめんつゆを入れて、少しだけ水で薄め、タレを作る。
ブリしゃぶ、ご飯、ブリしゃぶ、ご飯。
この行動が無限に出来るほど美味かった!(笑)
固形燃料がもったいないので、残りのブリの刺身をドバドバとしゃぶしゃぶのメスティンに投入。
ブリを煮る形になったが、これまた美味い!
固形燃料が終わったら、五徳からしゃぶしゃぶのメスティンを離し、このブリのエキスが出まくったしゃぶしゃぶのスープを飲む。
激ウマ‼️
ブリ、ご飯、スープ、ブリ、ご飯、スープ。
かわいく幼いお焦げがまたいいのだ。
ホントは、サッポロ一番みそラーメンをメスティン本体で、
鮭の切り身はメスティンのフタをフライパン替わりにして軽く温める予定だったが、ブリしゃぶとご飯で満腹!
ダイソーメスティン、なかなかやるじゃねぇーか!
次は25gの固形燃料で一合のご飯が炊けるように。
これをマスターすれば、メスティンの使い方はバッチリ。
あとは、まぜご飯を作ろうが、パスタを茹でようが、ラーメンを茹でようが、どうにでも出来るのだ。
男の野外メシ!
いつかは仕事車でこっそりひっそり、安全に無理なく炊飯してみたい。
どこまでも燃えるぜ、男のロマン‼️
吹けよ、俠の風!
呼べよ、俠の嵐!
心に日本刀‼️
甦れ武士道‼️
〓Japanese Hardcore & Soul〓
GUILLOTINE TERROR
吼流魅KURUMI