山の上に一筋の雲。
空気は凛としている。
故郷の冬の朝。
お袋の朝メシを腹一杯食べて現在東京へ戻っている。
関越を左に曲がり上信越道へ。
ただのドライブであれば、どうしても故郷にハンドルが誘導してしまうのだ。
最近親父に電話である事を頼んだ。
曰く、小学生、中学生の頃使っていた釣り道具がまだあるのかどうかを探しておいてくれ、と。
最近河原でメスティン遊び、焚き火などをやっているが、釣り人を見ていると、久々に釣りがやりたくなってね。
ガキの頃使っていた釣り道具で使えそうなものは使おうと思っていた。
特に中学生の頃、当時かなり奮発してベイトキャスティングリール
ダイワ ミリオネア5000
これだけは捨てられていませんように!
たぶん捨ててしまっただろう、という親父の話は聞いていたが、どうしても自分の目でもう一度探してみたくてね。
このベイトキャスティングリールには強くて深い思い入れがある。
当時アブのアンバサダーというベイトキャスティングリールがあったが、中学生の俺には手が出なかった。
そして、アブのアンバサダーぐらい欲しかったのが、このダイワのミリオネア5000だったのだ。
一万円はしなかったが、ガキには充分過ぎる高級品である。
ルアーやワーム、練り餌の吸い込み、と川や沼、池での釣りにオールラウンドで使えた。
なぜ、スピニングリールじゃなくて、ベイトキャスティングリールなのか?
それは当時熟読していた『ルアー釣り』という本に書いてあった一文
大物釣りに適している
この【大物釣り】という言葉にヤラレたのだ。
糸は当時画期的だったデュポンのストレーン。
これを巻いたミリオネア5000で俺は友達と、早朝チャリで川や沼、池に行き、大いに釣りを楽しんだのだった。
昨日実家に着いて、あちこち探してみたが、やはりなかった。
ショックは大きいが、仕方ない。
かろうじて、当時お袋が作ってくれたロッドを入れる袋に入った数本のロッドだけは残っていた。
この袋だけでも残っていて良かったのかもしれない。
ミリオネア5000もなかった事だし、新たにミリオネア5000を中古で買うか?
あるいは、アンバサダーを買うか?
あるいは、いっその事フライをやってみようか?という思いも頭をよぎる。
ガキの頃は、何から何まで高かったフライであるが、今ならやれぬ事もない。
フライの様式美から外れたフライフィッシング(笑)
釣れなくともいいのだ。
水面を見つめる静かな時もまた、ロマンがある。
じっくり時間があるときに、新品、中古含めて吟味してみようと思う。
吹けよ、俠の風!
呼べよ、俠の嵐!
心に日本刀‼️
甦れ武士道‼️
〓Japanese Hardcore & Soul〓
GUILLOTINE TERROR
吼流魅KURUMI