やり続ける!
これがいかに難しいかは、誰もが知っている。
特に好きな事をやり続ける。
これは1番簡単そうで難しい。
好んでやらないが、生きていく上でやり続けなければならない事を続ける方が、実は容易だったりする。
今朝の朝日新聞朝刊に、2020年秋の叙勲受章者が載っている。
その中の一人に目がいった。
旭日小綬章
北方謙三(73)
北方謙三のような大人の男に憧れて久しい。
とにかくハードボイルドなのだ。
純文学を志していたが、エンターテイメントに移行。
おそらく、純文学家としての北方謙三だったら、俺はまるっきり興味が湧かなかっただろう。
アメリカンニューシネマのような『逃れの街』にヤラレて以来、この作家の名前を見つけたら、そのインタビューや手記を読むようにしていた。
そして決定打は、
『三国志』
『大水滸伝』
『史記』
これら、俺の血や肉となっている武俠小説や歴史書を選択し、書くという一致。
現在、これまた男の壮大なロマンであるチンギスハーンの生涯を書いた『チンギス紀』を執筆中。
とことん男のロマンを爆走する男なのだ。
クルーザーを所有し、海辺に居を構える。
一流のホテルにて執筆し、極上の葉巻と、これまた極上のシングルモルトをなめる。
男のド根性物語には2種類ある。
ひとつは、金には目もくれず、貧乏を続けながら、男のロマンを貫く者。
ひとつは、男らしさゆえ成功し、既存の上流階級にも負けぬ所作を身につけ、男のロマンを貫く者。
俺は両方好きだが、北方謙三は後者である。
仁義、義俠、男気という普遍的な男の価値をエンターテイメントとして分かりやすく説く。
こんなカッコいい事ってあるだろうか?
学術的な仁義や義俠はそれはそれでいい。
だが、それを追体験させてくれるエンターテイメントの大事さを俺は理解している。
商業的な文学にこそ、そのエッセンスが詰まっているのだ。
演歌、歌謡曲、唱歌童謡、軍歌、ソウルミュージック。
これら、生活に根ざした音楽に傾倒していく俺がいる。
頭でっかちなロマンは興味がない。
もっと、日常的な、労働や酒場にあるロマンに焦点を当てたいのだ。
それら日常にある男のロマンと、『三国志』や『水滸伝』という武俠小説とは、実は同類である。
学術的なものほど、ロマンからは遠のいていく。
労働の汗で濡れ、しわくちゃになった1000円札と、『三国志』の劉備玄徳、『水滸伝』の花和尚魯智深とは、太く強い線でつながっているのだ。
ハードコアもそうである。
ようわく見えた地平なのだ。
やり続けなければわからない、見えない地平に、ようやくたどり着いた感じがする。
それを形にしたのが、『日本刀』であり、先日リリースしたばかりの『吼えろ』~Soul from Rising Sun~なのだ。
これらは王道を求めながらも、覇道を行く。
ど真ん中を行こうとするがゆえに、異端の道でもある。
北方謙三氏が今朝の朝日新聞朝刊に寄せた文章の、最後の言葉。
「ある瞬間から、書くことが、生きることそのものになった。全身全霊をかけて書く。それ以外は考えていないです」
2020年11月3日朝日新聞朝刊
北方謙三
やり続けてきた者にしかわからぬ悟り。
俺もそう感じられるまで、ギロチンテラーをやり続けたいね。
吹けよ、俠の風!
呼べよ、俠の嵐!
心に日本刀‼️
甦れ武士道‼️
〓Japanese Hardcore & Soul〓
GUILLOTINE TERROR
吼流魅KURUMI